🥇 導入:一問一答の「対話」を卒業すべき理由
新年、あけましておめでとうございます。管理人(斎藤)です。
2026年という新しい年、皆さんはAIとどう向き合っていますか?
もしあなたが、今もChatGPTやClaudeのチャット画面に向かって「〇〇を書いて」と一回ずつ指示を出しているのなら、残念ながらあなたはまだ、AIの真の力を解放できていません。
それは、2025年までの古いスタイルです。
2026年のスタンダードは、「AIエージェント」の構築です。
一度目的を伝えれば、自分で検索し、自分で考え、自分でツールを動かして結果を持ち帰ってくる。
そんな「自律的な分身」を自分の手の中に持つ時代。
今日から始まる全10回の連載では、私が実際にエージェントをゼロから構築していく過程をすべて公開します。
記念すべき第1回は、分身を生み出すための「最強の土台(インフラ環境)」を整えるところから始めましょう。
🥈 本編:なぜ「Dify」と「ローカルLLM」なのか
構築に入る前に、なぜ私がこの環境を選んだのか。その「戦略」をお話しします。
1. 既存のチャットツールの限界
GPTsなどのカスタム機能は便利ですが、モデルが固定され、データが企業のサーバー内に囲い込まれてしまいます。
自分の「思考の癖」や「機密情報」を読み込ませるエージェントを作るには、自由度が低すぎるのです。
2. 2026年最強の司令塔「Dify(ディファイ)」
Difyは、複数のAIモデルを組み合わせ、複雑なワークフロー(思考プロセス)をノーコードで設計できるプラットフォームです。
「最新のGPT-5で企画を立て、ローカルのLlama 3.5で下書きを書き、画像生成AIでアイキャッチを作る」といったモデルの使い分けが自由自在。
これが、エージェント構築の司令塔として最強である理由です。
3. 「ローカルLLM」という盾
自分の日記や未発表のアイデア、個人情報。
これらをクラウドAIに投げるのは抵抗がありますよね。
自分のPC内で完結するローカルLLM(Ollama等)を繋ぎ込むことで、プライバシーを守りながらも賢いエージェントが実現します。
🥉 【実況】インフラ構築ドキュメント:ゼロからの立ち上げ
それでは、私のPC画面を実況しながら、具体的な構築手順を説明します。
皆さんもぜひ、この手順通りに進めてみてください。
ステップ1:Docker Desktopのインストールと最適化
「まずはエージェントが住むための『仮想OS』、Docker Desktopを導入します。
公式サイトからダウンロードしてインストール。……よし、立ち上がった。
ここで重要なのが設定だ。デフォルトだとAIを動かすにはパワー不足。『Settings > Resources』を開き、リソースを贅沢に割り当てる。
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Memory: 16GB以上(32GBあれば理想的)
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CPU: 4基以上
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Swap: 4GB これで、エージェントが複雑な思考を並列で行ってもクラッシュしない強固な土台ができる。」
ステップ2:Difyの「召喚」コマンド
「さて、ここからが本番。黒い画面(ターミナル/コマンドプロンプト)を開く。
抵抗があるかもしれないが、この4つの魔法(コマンド)を順番にコピペするだけでいい。
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Difyの設計図をダウンロード:
git clone https://github.com/langgenius/dify.git -
設定用フォルダへ移動:
cd dify/docker -
設定ファイルの準備:
cp .env.example .env -
一斉起動:
docker compose up -d
画面を流れる白い文字。
2026年の高速回線なら、数分で全てのコンテナが『Started』に変わるはずだ。
ブラウザを開き、http://localhost/install にアクセス。
Difyの初期設定画面が表示された。
よし、エージェントの『家』が建ったぞ。」
ステップ3:ローカルLLM「Ollama」のブリッジ
「次に、プライバシーの守護神、ローカルLLMのOllamaをインストール。
インストール後、ターミナルで ollama run llama3.5 と打つ。
PCのGPUファンが回り始め、自分のPC内に知性が宿る。
最後にDifyの『設定 > モデルプロバイダー』からOllamaを選択し、APIアドレス(通常は http://host.docker.internal:11434)を入力。
これで、クラウドの『外の知性』とローカルの『中の知性』が、一つのシステムとして繋がった。」
🏅 設計上の注意:トラブルを先回りする
実況中に私が直面した「壁」も共有しておきます。
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ポート競合エラー: もし起動時に『Port 80 is used』と出たら、他のアプリが邪魔をしている。
.envファイルを開き、EXPOSE_PORT=80を8080などに変えれば解決だ。 -
モデルの応答速度: ローカルLLMが遅すぎる場合は、量子化(Quantization)された軽量モデル(4-bit等)を選ぶのが2026年の定石。サクサク動かないと、エージェントとの共同作業はストレスになるからな。
🏁 結び:次回、この「器」に魂を吹き込む
第1回はここまでです。 今日整えたのは、あくまでエージェントの「筋肉と神経」に過ぎません。
まだこのAIは、私のことを何も知りません。
次回の第2回では、いよいよこの器に「私の魂」を移植する「ペルソナ・マッピング」に挑みます。
私が過去に書いた数千の記事、数万のポスト、個人的なメモ。
これらをRAG(検索拡張生成)という技術でAIに吸い込ませ、私の思考の癖を完璧にトレースさせる具体的なプロセスを、Difyの操作画面を交えて実況します。
「自分専用の有能な部下」が、ついに「自分自身」のように話し始める。その衝撃の瞬間を、どうぞお楽しみに。





