はじめに
集中したいと思っているのに、
作業を始めるとメールが気になる。
SNSを確認したくなる。
別の仕事を思い出す。
そして、
「ちょっとだけ確認しよう。」
と思ってしまう。
その結果、
気づいたら別のことをやっている。
もう一度戻ろうとしても、
さっきまで何を考えていたのか分からなくなる。
そんな経験は、
誰にでもあると思います。
第3回では、
「同時に複数のことをするのではなく、今やることを一つに絞る。」
という話をしました。
でも、
一つに絞るだけでは、
まだ足りないことがあります。
なぜなら、
一つに決めた作業の途中には、
別のことが次々と入ってくるからです。
だから今回は、
「今やること」だけではなく、
「今やらないこと」も決める。
という考え方を掘り下げていきます。
メールを見ない。
SNSを開かない。
別の仕事を始めない。
必要のない情報を調べない。
今すぐ対応する必要のないことは、
後に回す。
そうやって、
自分の集中する時間を守っていく。
これは、
何かを我慢するための方法ではありません。
自分が本当に使いたい時間を、
自分で守るための方法です。
第1章 集中するためには、「やらないこと」も決める
「今日はブログを書く。」
そう決めて、
パソコンを開く。
ここまでは、
それほど難しくありません。
問題は、
そのあとです。
メールの通知が届く。
スマホが光る。
SNSの通知が表示される。
別の仕事のことを思い出す。
「あれも今日中にやらなきゃ。」
そう考えた瞬間、
目の前のブログから、
少しずつ意識が離れていきます。
そして、
「メールだけ確認しよう。」
「SNSだけ見よう。」
「別の仕事を少しだけ進めよう。」
となっていく。
一つひとつは、
小さな行動です。
でも、
その小さな切り替えが積み重なると、
集中していた時間が、
少しずつ削られていきます。
だから、
集中したいときには、
「何をやるか」だけを決めるのではなく、
「何をやらないか」も決めておく。
これが大切です。
例えば、
「これから30分はブログを書く。」
と決めたとします。
そのとき、
「30分でブログを書く。」
だけではなく、
「30分はメールを見ない。」
「SNSを開かない。」
「別の仕事を始めない。」
と決めておく。
すると、
途中で別のことが気になっても、
判断しやすくなります。
「メールを確認したほうがいいかな。」
と思っても、
「今はやらない。」
と戻ることができます。
「SNSを見たい。」
と思っても、
「30分が終わってからでいい。」
と考えられます。
大切なのは、
誘惑に勝ち続けることではありません。
最初に、やらないことを決めておくことです。
そのほうが、
その場その場で、
「どうしよう。」
と迷わなくて済みます。
そして、
「今やらない」というのは、
「二度とやらない」という意味ではありません。
ここを間違えないことが大切です。
メールを見ない。
でも、
30分後には見る。
SNSを開かない。
でも、
作業が終わったら確認する。
別の仕事をしない。
でも、
今の仕事が終わったら取りかかる。
つまり、
捨てるのではなく、
順番を後ろに回しているだけです。
私たちは、
何かを後回しにすると、
「サボっている。」
「逃げている。」
「仕事をしていない。」
と感じてしまうことがあります。
でも、
すべてを同時にやろうとすることが、
本当に効率のいいやり方でしょうか。
ブログを書きながらメールを確認する。
メールを返しながらSNSを見る。
SNSを見ながら、
別の仕事について考える。
これでは、
一つひとつの作業に、
十分な時間を使えません。
それなら、
今はブログ。
そのあとにメール。
そのあとにSNS。
そのあとに別の仕事。
というように、
順番を決めたほうがいい。
「今やらない」というのは、
怠けるための言葉ではありません。
一つのことを大切にするための言葉です。
例えば、
30分だけ集中する時間を作る。
その30分は、
メールを見ない。
SNSを開かない。
スマホを触らない。
関係のない仕事を始めない。
そして、
目の前の一つだけを見る。
たった30分でも、
こうして境界線を作ると、
自分の時間が、
少しずつ自分のものに戻ってきます。
もちろん、
仕事によっては、
すぐにメールを確認しなければならないこともあるでしょう。
緊急の連絡に対応する必要がある場合もあります。
だから、
すべてを一律に遮断する必要はありません。
大切なのは、
「これは本当に今すぐ必要なのか。」
と一度考えることです。
通知が来た。
だから見る。
メールが届いた。
だから返信する。
誰かが連絡してきた。
だからすぐ対応する。
その繰り返しでは、
自分で時間を使っているつもりでも、
実際には、
外から入ってくるものに、
時間を動かされてしまいます。
そこで、
一度立ち止まる。
「これは今やる必要があるだろうか。」
もし、
今ではなくても問題ないなら、
後に回す。
その小さな判断が、
集中を守ってくれます。
そして、
「今やらないこと」を決めると、
もう一つの変化が起こります。
それは、
目の前のことに対する、
責任がはっきりすることです。
「今はブログを書く。」
と決めたなら、
その時間はブログに使う。
「今はこの資料を作る。」
と決めたなら、
その時間は資料に使う。
あれこれ同時に進めようとしない。
一つの時間に、
一つの役割を与える。
それだけで、
「今日は何をしていたんだろう。」
という感覚も、
少しずつ減っていきます。
集中するというのは、
何時間も、
一度も気が散らないことではありません。
途中で別のことが気になってもいい。
メールを確認したくなってもいい。
SNSを見たくなってもいい。
別の仕事を思い出してもいい。
そのたびに、
「今はやらない。」
と決めて、
目の前に戻ればいいのです。
集中とは、
完璧な状態を作ることではありません。
集中を邪魔するものから、自分の時間を守ることです。
だから、
今日から何か一つ、
「今やらないこと」を決めてみてください。
ブログを書く30分は、
SNSを見ない。
仕事中は、
必要のないメールを確認しない。
勉強中は、
スマホを触らない。
読書中は、
別のことを始めない。
一つだけでいいのです。
「今は、これをやらない。」
そう決める。
すると、
「今やること」が、
よりはっきり見えてきます。
集中するために、
もっと頑張る必要はありません。
もっと強い意志を持つ必要もありません。
まず、
今やらないことを一つ決める。
そして、
その時間を守る。
集中とは、時間を増やすことではなく、大切な時間を守ることです。
そのために必要なのは、
新しい何かを足すことではありません。
今、自分の時間に入り込んでいるものを、
一つだけ外してみることです。
第2章 「すぐやる」をやめるだけで、集中できる時間は増える
集中して作業をしているとき、
メールが届く。
SNSの通知が表示される。
誰かからメッセージが来る。
別の仕事を頼まれる。
そんなことが起こります。
そのたびに、
「すぐ確認しなきゃ。」
「早く返信しなきゃ。」
「今のうちにやっておこう。」
と思ってしまう。
そして、
目の前の作業を中断する。
こうして、
「今やっていること」と、
「今すぐやらなくてもいいこと」の境界が、
少しずつなくなっていきます。
でも、
すべてのことを、
届いた瞬間に処理する必要があるでしょうか。
メールが届いたからといって、
その瞬間に返信しなければならないとは限りません。
SNSに通知が来たからといって、
すぐ確認する必要もありません。
新しい仕事を思い出したからといって、
今の仕事を止める必要もありません。
もちろん、
本当に急いで対応しなければならないこともあります。
だからこそ、
全部を無視するのではなく、
「これは、本当に今やる必要があるだろうか。」
と一度考えてみることが大切です。
この一呼吸があるだけで、
時間の使い方は変わってきます。
例えば、
ブログを書いている途中に、
メールの通知が届いたとします。
以前なら、
そのままメールを開いていたかもしれません。
でも、
そこで一度止まる。
「今はブログを書いている。」
「このメールは、30分後でも問題ない。」
そう判断できれば、
メールを閉じて、
作業に戻ることができます。
たったそれだけです。
でも、
この小さな判断を積み重ねることで、
自分の時間を、
自分で決められるようになります。
私たちは、
「すぐに対応することは、仕事ができること。」
だと思ってしまうことがあります。
返信が早い。
連絡が早い。
頼まれたらすぐ動く。
確かに、
それが必要な場面もあります。
でも、
何に対しても、
すぐに反応する必要はありません。
早く返信することより、
今やっている仕事を、
きちんと終わらせるほうが大切な場合もあります。
誰かからの連絡に、
毎回すぐ反応していると、
自分の時間が、
少しずつ他人の都合に合わせて動くようになります。
朝からメール。
仕事中にSNS。
作業中にメッセージ。
そのたびに、
自分の予定を変更する。
これでは、
自分で集中する時間を作っても、
簡単に崩れてしまいます。
だから、
「すぐやる」を、
少しだけ手放してみる。
メールは、
決めた時間にまとめて確認する。
SNSは、
見る時間を決めておく。
メッセージは、
緊急でなければ、
作業が一区切りついてから返信する。
こうすることで、
「通知が来たら対応する。」
という生活から、
「自分で決めた時間に対応する。」
という生活へ変えていくことができます。
もちろん、
最初から完璧に切り替える必要はありません。
いきなり、
メールを一日中見ない。
SNSを完全にやめる。
すべての通知を切る。
そこまでしなくても大丈夫です。
まずは、
一つだけ変えてみる。
例えば、
「30分だけメールを見ない。」
これだけでもいい。
その30分は、
目の前の仕事に使う。
30分が終わったら、
メールを確認する。
それなら、
必要な連絡まで無視することにはなりません。
自分で順番を決めているだけです。
そして、
この「順番を決める」という感覚が、
集中するうえで、
とても大切になります。
今はブログ。
そのあとにメール。
そのあとにSNS。
そのあとに別の仕事。
全部を同時に処理するのではなく、
一つずつ、
自分で順番を決める。
すると、
目の前のことに、
安心して集中できるようになります。
なぜなら、
「他のことを忘れている。」
わけではないからです。
ちゃんと後でやることを、
自分で分かっている。
だから、
今は目の前のことに集中していい。
この感覚が、
集中を支えてくれます。
そして、
もう一つ覚えておきたいことがあります。
「今やらない」と決めると、
最初は少し不安になるかもしれません。
メールを見ないと、
何か大事な連絡を逃している気がする。
SNSを開かないと、
取り残される気がする。
仕事を後回しにすると、
遅れているような気がする。
でも、
その不安があるからといって、
必ずしも今すぐ対応する必要があるわけではありません。
不安と緊急性は、
別のものです。
「気になる。」
と、
「今やらなければならない。」
は、
同じではありません。
ここを分けて考えるだけでも、
かなり楽になります。
気になるけれど、
今ではない。
必要だけれど、
今ではない。
大切だけれど、
今ではない。
そんなものは、
生活の中にたくさんあります。
だから、
「今ではないもの」を、
今から少しずつ外していく。
それが、
集中する時間を守ることにつながります。
そして、
これは仕事だけの話ではありません。
読書をしているときも、
勉強をしているときも、
趣味を楽しんでいるときも、
同じです。
「今は、この時間を大切にする。」
と決める。
その時間に必要のないものは、
あとに回す。
すると、
短い時間でも、
自分のために使える時間が生まれます。
集中とは、
何かを無理やり我慢することではありません。
すべてを今すぐやろうとするのをやめて、
「今やること」と「あとでやること」を分けることです。
今日、
何かに集中したい時間があるなら、
その前に、
一つだけ決めてみてください。
「この時間はメールを見ない。」
「この時間はSNSを開かない。」
「この時間は別の仕事をしない。」
そして、
その時間が終わったら、
必要なことをやればいい。
全部を今すぐやらなくていい。
すぐに反応しなくてもいい。
自分で順番を決めていい。
「今やらない」という選択は、何かを諦めることではありません。
自分にとって大切なことを、
大切な時間にやるための、
小さな引き算です。
その引き算ができるようになると、
目の前の一つに、
少しずつ集中できるようになります。
そして、
自分の時間を、
自分で使っているという感覚も、
少しずつ取り戻せるようになるのです。
第3章 気になることは、いったん頭の外へ出す
一つのことに集中しようとしていると、
突然、
別のことを思い出すことがあります。
「あのメール、返信していなかった。」
「明日の予定を確認しないと。」
「そういえば、あの資料も見ておかなきゃ。」
「あとでSNSも更新しなければ。」
そんなことが、
次々と頭に浮かんできます。
すると、
目の前の作業を続けているはずなのに、
意識だけが、
別のところへ移っていきます。
そして、
「忘れたら困る。」
と思って、
その場で確認してしまう。
メールを開く。
カレンダーを見る。
SNSを確認する。
別の資料を探す。
そうすると、
最初にやっていた仕事から、
少しずつ離れていきます。
ここで、
一つ覚えておきたいことがあります。
「気になったこと」と、「今すぐやること」は同じではありません。
気になる。
でも、
今やらなくてもいい。
必要。
でも、
今すぐではない。
そういうことは、
意外とたくさんあります。
だから、
何かを思い出したときに、
すぐ行動しなくてもいいのです。
まずは、
メモする。
それだけで十分です。
例えば、
ブログを書いている途中に、
「メールを返信しなきゃ。」
と思ったとします。
そこで、
メールを開くのではなく、
メモに、
「メール返信」
と書いておく。
そして、
ブログへ戻る。
これだけです。
すると、
「忘れてしまうかもしれない。」
という不安を、
少し減らすことができます。
頭の中で、
ずっと覚えておく必要がなくなるからです。
頭の中に置いておくと、
「忘れないようにしなきゃ。」
という別の仕事が始まります。
それだけでも、
集中するための意識が、
少しずつ削られていきます。
だから、
気になることは、
頭の中で抱え続けない。
一度、
外へ出してしまう。
紙でもいい。
スマホのメモでもいい。
パソコンのメモ帳でもいい。
自分が後から確認できる場所なら、
何でも構いません。
大切なのは、
「今やらなくても、忘れない状態」
を作ることです。
そうすると、
目の前の作業へ、
もう一度戻りやすくなります。
もちろん、
一度メモしたからといって、
そのことが気にならなくなるとは限りません。
また思い出すこともあります。
「本当に後で大丈夫かな。」
と思うこともあるでしょう。
そのときも、
もう一度、
「今やる必要があるか。」
を考える。
本当に緊急なら、
対応すればいい。
でも、
今日中でいい。
あと30分でいい。
作業が終わってからでいい。
そう判断できるなら、
そのままにしておく。
そして、
今やっていることへ戻る。
この「戻る」という動作が、
集中するうえで、
とても大切です。
集中できる人は、
一度も気が散らない人ではありません。
途中で別のことを思い出しても、
そこから戻ることができます。
SNSを見たくなった。
でも、
今は見ない。
メールを確認したくなった。
でも、
あとでいい。
別の仕事を思い出した。
でも、
今は目の前の仕事を続ける。
そうやって、
何度でも戻る。
それでいいのです。
だから、
集中できなかった瞬間を、
失敗だと思わなくて大丈夫です。
大切なのは、
「気が散らないこと」ではなく、
「気が散ったあと、どこへ戻るか」
です。
そのためにも、
戻る場所を一つ決めておく。
「今は、この文章を書く。」
「今は、この資料を完成させる。」
「今は、この本を読む。」
「今は、この作業だけを進める。」
そうやって、
自分が戻る場所を、
はっきりさせておく。
すると、
別のことが頭に浮かんでも、
「あとでいい。」
と判断しやすくなります。
そして、
もう一つ大切なのが、
作業の途中で、
自分から新しい情報を入れないことです。
分からないことが出てきた。
だから、
すぐ検索する。
気になる言葉が出てきた。
だから、
すぐ調べる。
関連する記事を見つけた。
だから、
読んでみる。
こうしていると、
一つの作業をしているはずなのに、
いつの間にか、
別の情報を集める時間になってしまいます。
もちろん、
調べることが必要な場合もあります。
でも、
「今すぐ調べなければ進まないこと」と、
「あとで調べてもいいこと」は、
分けて考えることができます。
あとで調べるものは、
メモしておく。
そして、
今必要なところまで、
作業を進める。
これだけでも、
余計な寄り道が減っていきます。
集中するときに大切なのは、
何も考えないことではありません。
必要なことを考えながら、
必要のないことを、
一時的に横へ置くことです。
そのために、
メモを使う。
時間を区切る。
通知を減らす。
今やらないことを決める。
こうした小さな工夫を組み合わせていく。
一つひとつは、
特別な方法ではありません。
でも、
余計なものを減らしていくことで、
目の前のことに使える時間が、
少しずつ増えていきます。
そして、
ここでも、
「集中力を高めよう。」
と考えすぎないことが大切です。
もっと強い意志を持とう。
もっと長時間集中しよう。
もっと効率よく作業しよう。
そうやって、
自分に何かを足していくよりも、
まず、
邪魔しているものを減らす。
頭の中にある「あとでやること」を、
メモに出す。
通知を減らす。
今必要のない情報を見ない。
別の仕事を始めない。
そうすると、
自然と、
目の前の一つに戻りやすくなります。
集中とは、
何か特別な能力を身につけることではないのかもしれません。
余計なものを一つずつ横へ置いて、
自分が大切にしたいものへ、
何度でも戻ってくること。
それだけでも、
十分に集中することはできます。
もし今日、
作業中に別のことを思い出したら、
すぐに行動する前に、
一度メモしてみてください。
そして、
こう考えてみる。
「これは、今やらなくても大丈夫だろうか。」
大丈夫なら、
そのまま目の前の作業へ戻る。
後でやればいい。
今ではなくていい。
その判断を、
自分に許してあげる。
すると、
今まで「やらなければ」と思っていたことが、
実は、
少し後でも問題なかったことに、
気づくかもしれません。
一つのことを大切にするためには、
他のすべてを捨てる必要はありません。
ただ、
今必要ではないものを、一度だけ外へ出す。
そして、
今やることへ戻る。
その小さな引き算を繰り返していくことで、
自分の時間は、
少しずつ自分の手元へ戻ってきます。
集中するとは、
一つのことだけを考え続けることではありません。
いろいろなことが浮かんでも、
「今はこれ。」
と決めて、
そこへ戻ってくることです。
そして、
戻るために、
必要のないものは、
今だけ横に置いておく。
それでいいのです。
第4章 集中する時間には、境界線をつくる
「今はこれをやる。」
そう決めても、
その時間に別のことが入ってくれば、
集中は簡単に途切れてしまいます。
だからこそ、
集中したいなら、
自分の時間に、
小さな境界線をつくることが大切です。
例えば、
「これから30分はブログを書く。」
と決めたとします。
この30分を、
ただの「作業時間」にするのではありません。
「ブログを書くための30分」
と決める。
そして、
その30分には、
メールを入れない。
SNSを入れない。
別の仕事を入れない。
必要のない電話や確認も、
できるだけ後に回す。
つまり、
集中する時間そのものを、守る時間にするのです。
これは、
何かを厳しく禁止するということではありません。
自分が何に時間を使うのかを、
先に決めておくということです。
例えば、
朝の9時から9時30分までは、
ブログを書く。
9時30分からメールを確認する。
10時から別の仕事をする。
このように、
時間ごとに役割を決めておけば、
「今、何をすればいいんだろう。」
と迷うことが少なくなります。
そして、
「今はやらないこと」も、
自然とはっきりしてきます。
ブログを書く時間なら、
メールは後。
メールを確認する時間なら、
ブログは後。
一つの時間に、
一つの役割だけを与える。
それだけです。
ここで大切なのは、
予定を細かく管理することではありません。
分単位で、
完璧なスケジュールを作る必要もありません。
むしろ、
細かく決めすぎると、
予定通りに進まなかったときに、
それだけで疲れてしまいます。
必要なのは、
もっとシンプルなものです。
「この時間は、これをする。」
「それ以外は、あとでいい。」
この二つだけです。
例えば、
20分だけ集中する時間を作る。
その20分は、
一つの仕事だけに使う。
終わったら、
メールを見る。
SNSを確認する。
別の仕事に移る。
それでいいのです。
最初から、
何時間も集中する必要はありません。
短い時間でも、
自分で守った時間があれば、
それは立派な集中の時間です。
そして、
こうした時間を何度か作っていくと、
少しずつ、
「集中する時間」が、
生活の中に定着していきます。
一方で、
集中している途中に、
誰かから仕事を頼まれることもあるでしょう。
メッセージが届くこともあります。
「これ、今できますか?」
と聞かれることもあるかもしれません。
そんなとき、
すべてに対して、
すぐに「はい」と答える必要はありません。
もちろん、
本当に急ぎなら、
対応すればいい。
でも、
急ぎではないなら、
「今の作業が終わってからでもいいですか。」
と確認してみる。
それだけでも、
自分の時間を守ることができます。
これは、
相手を拒否することではありません。
自分の時間に、
優先順位をつけているだけです。
自分の仕事も、
相手から頼まれた仕事も、
どちらも大切かもしれません。
だからこそ、
すべてを同じ瞬間にやろうとしない。
順番を決める。
今やるものを決める。
後でやるものを決める。
そのほうが、
結果的に一つひとつを丁寧に扱えます。
そして、
「今やらない」と決めたものは、
忘れないように、
簡単にメモしておくといいでしょう。
「メール返信」
「資料確認」
「SNS投稿」
「買い物」
「電話」
何でも構いません。
頭の中から、
一度外へ出す。
すると、
「あとでやらなきゃ。」
と考え続ける必要がなくなります。
今やることと、
後でやることが、
目に見える形で分かれるからです。
ここで、
もう一つ大切なことがあります。
それは、
「今やらないこと」を、
罪悪感なく受け入れることです。
私たちは、
何かを後回しにすると、
つい、
「まだ終わっていない。」
と考えてしまいます。
でも、
一日の中で、
すべてを終わらせる必要はありません。
今日できることには、
限りがあります。
時間にも、
体力にも、
集中できる量にも、
限界があります。
だから、
全部を抱えたまま、
自分を追い込まなくていい。
今やらない。
それは、
サボることではありません。
今、大切なことを優先するための選択です。
例えば、
今日はブログを書く時間を守る。
その代わり、
SNSの更新は夜にする。
メールの返信は、
仕事が一区切りついてからにする。
別の仕事は、
明日に回す。
そうやって、
一日の中に、
「今」と「あと」を作っていく。
すると、
時間に追われる感覚が、
少しずつ変わってきます。
すべてを今すぐやらなければならない、
という状態から、
「今はこれでいい。」
と思える状態へ変わるからです。
集中するために必要なのは、
強い意志だけではありません。
自分の時間に、
境界線を引くことです。
ここからここまでは、
これをやる。
それ以外は、
あとでいい。
その線を、
自分で決める。
もちろん、
毎日その通りにできなくても大丈夫です。
予定が崩れる日もあります。
急な仕事が入る日もあります。
集中できない日もあります。
そんなときは、
また次の時間から戻ればいい。
「今日はできなかった。」
で終わらせるのではなく、
「次の20分は、何に使おう。」
と考える。
そして、
もう一度、
一つに戻る。
集中とは、
完璧に予定を守ることでもありません。
一度決めたことを、
絶対に変えないことでもありません。
その時点で大切なものを選び、そこに時間を使うことです。
だから、
今日から、
集中したい時間を一つだけ決めてみてください。
20分でもいい。
30分でもいい。
そして、
その時間に、
「今やらないこと」を一つ決める。
メールを見ない。
SNSを開かない。
別の仕事を始めない。
必要のない情報を調べない。
一つだけでいいのです。
余計なものを、
その時間から外してみる。
すると、
今まで何となく使っていた時間が、
自分で選んだ時間へと変わっていきます。
集中するとは、
自分を追い込むことではありません。
自分の時間を、
自分で守ることです。
そして、
そのために必要なのは、
何かを足すことではなく、
「今はやらない」と決めること。
一つのことを大切にするために、
一つのことを後回しにする。
その小さな引き算が、
あなたの集中する時間を、
守ってくれるのです。
第5章 集中する時間を守れる環境をつくる
「今はこれをやる。」
「今は、これをやらない。」
ここまで、
この二つを決めることについて考えてきました。
でも、
頭では分かっていても、
実際には集中できないことがあります。
スマホが目の前にある。
メールの通知が表示される。
SNSをすぐ開ける。
机の上に、
関係のないものがたくさんある。
パソコンには、
いくつものタブが開いている。
こうした環境では、
集中しようとするたびに、
自分の意志で、
誘惑を抑えなければなりません。
これは、
かなり疲れます。
だからこそ、
集中したいなら、
自分の意志だけに頼らないことが大切です。
集中できる環境を、先に作っておく。
そのほうが、
「集中しなければ。」
と頑張る必要が少なくなります。
例えば、
これから30分、
ブログを書くとします。
そのとき、
「スマホを見ないようにしよう。」
と考えるより、
最初からスマホを、
手の届かない場所に置いておく。
通知も、
必要がなければ切っておく。
これだけで、
「見ないように我慢する」
という作業を、
一つ減らせます。
集中するために、
自分を強くする必要はありません。
集中を邪魔するものを、近くに置かない。
それだけでもいいのです。
メールも同じです。
作業中にメールの通知が表示されると、
内容が気になってしまいます。
「何のメールだろう。」
「返信しなきゃ。」
「重要な連絡かもしれない。」
そう考え始めると、
目の前の仕事から、
意識が少しずつ離れていきます。
そこで、
集中する時間だけ、
メールの画面を閉じる。
通知を切る。
確認する時間を、
あらかじめ決めておく。
例えば、
午前中に30分、
午後に30分、
メールを確認する。
それ以外の時間は、
目の前の仕事を優先する。
これなら、
メールを無視しているわけではありません。
確認する時間を、自分で決めているだけです。
SNSも同じです。
「少しだけ見よう。」
と思って開いたものが、
気づけば10分、
20分と経っている。
そんなこともあります。
だから、
集中する時間だけは、
SNSを開かない。
スマホからアプリを外す必要もありません。
アカウントを削除する必要もありません。
ただ、
「この30分は見ない。」
と決める。
必要なら、
タイマーを使ってもいい。
作業が終わったら、
そのあとで確認すればいい。
大切なのは、
完全にやめることではありません。
集中する時間と、SNSを見る時間を分けることです。
そして、
環境づくりは、
デジタルだけではありません。
机の上も、
少しだけ整えてみる。
今使うものだけを、
目の前に置く。
それ以外のものは、
一度横へ移動させる。
本を書くなら、
必要な資料とノートだけ。
仕事をするなら、
今使う資料だけ。
余計なものが視界に入らなければ、
「これもやらなきゃ。」
と考えるきっかけも、
少し減ります。
ここでも、
完璧に片付ける必要はありません。
部屋をきれいにすることが、
目的ではないからです。
目的は、
今やること以外を、できるだけ視界から外すこと。
それだけです。
パソコンも、
同じように考えられます。
ブログを書いているなら、
ブログを書くために必要な画面だけを残す。
関係のないタブは閉じる。
SNSの画面を閉じる。
メールも閉じる。
必要のない情報を、
一度視界から外す。
すると、
目の前の作業が、
少しだけ分かりやすくなります。
そして、
もう一つ大切なのが、
集中する時間の長さです。
最初から、
「3時間集中する。」
と決める必要はありません。
むしろ、
それが負担になるなら、
もっと短くていい。
20分。
30分。
15分でもいい。
「この時間だけは、
一つのことをする。」
と決める。
そして、
終わったら少し休む。
必要なら、
もう一度始める。
このくらいのほうが、
日常には取り入れやすいものです。
集中する時間を、
特別な時間にしなくてもいいのです。
毎日、
20分だけ。
それを繰り返していく。
すると、
少しずつ、
「この時間は集中する。」
という感覚が、
自分の生活の中にできてきます。
そして、
その時間を守るために、
環境を整えていく。
スマホを遠ざける。
通知を減らす。
メールを見る時間を決める。
SNSを開かない時間を作る。
机の上を少し片付ける。
パソコンの画面から、
必要のないものを減らす。
どれも、
大きな努力ではありません。
むしろ、
小さな引き算です。
そして、
この「小さな引き算」を、
自分に合う形で続けていけばいい。
もちろん、
集中できない日もあります。
スマホを触ってしまう日もある。
予定が崩れることもある。
急な連絡が入ることもあるでしょう。
そんなときに、
「自分は集中できない。」
と決めつける必要はありません。
むしろ、
「何が邪魔をしていたんだろう。」
と見てみる。
スマホだったのか。
通知だったのか。
メールだったのか。
予定を詰め込みすぎていたのか。
机の上に、
気になるものが多かったのか。
それが分かれば、
次に一つ減らせます。
集中できなかったことを、
自分の能力の問題にしなくていい。
環境を一つ変えれば、次の集中は少し変わるかもしれません。
ここで、
一つ気をつけたいことがあります。
それは、
「集中できる環境を完璧に作ろう。」
としないことです。
集中するために、
新しいアプリを探す。
机を買い替える。
仕事道具を揃える。
時間管理の方法を調べる。
集中力について、
さらに情報収集する。
そうやって、
また準備ばかり増えてしまうことがあります。
これでは、
「集中するための準備」
に集中してしまいます。
だから、
最初から完璧にする必要はありません。
今日、
一つだけ変えてみる。
スマホを遠ざける。
通知を一つ切る。
メールを30分見ない。
机の上から、
一つ不要なものを片付ける。
それで十分です。
そして、
実際に作業してみる。
集中できたなら、
その方法を残す。
うまくいかなかったなら、
別のものを一つ変えてみる。
このくらいでいいのです。
集中できる環境は、
最初から完成させるものではありません。
自分で使いながら、
少しずつ調整していくものです。
そして、
ここまでの話を振り返ると、
一つの流れが見えてきます。
まず、
今やることを一つ決める。
次に、
今やらないことを決める。
そして、
気になることは、
メモして一度頭の外へ出す。
さらに、
その時間を邪魔するものを、
環境から減らしていく。
これだけです。
特別な集中力がなくても、
できることばかりです。
集中するというと、
「長時間、一度も気が散らずに作業する。」
というイメージがあるかもしれません。
でも、
そんな状態を毎日作る必要はありません。
途中で気が散ってもいい。
一度スマホを見てしまってもいい。
別のことを思い出してもいい。
大切なのは、
そこから、
また戻ることです。
そして、
戻りやすい環境を、
少しずつ作っておく。
そうすれば、
集中できない自分を責める必要も、
少なくなっていきます。
「自分には集中力がない。」
ではなく、
「今の環境では、集中しにくかった。」
と考えられるようになる。
そうすると、
次に変えることが見えてきます。
一つ減らす。
また一つ減らす。
その繰り返しで、
自分にとって集中しやすい場所が、
少しずつできていきます。
集中とは、
自分を追い込むことではありません。
何かをたくさん足して、
強くなることでもありません。
本当に大切なことに時間を使えるように、邪魔するものを減らしていくことです。
だから、
もし今、
「もっと集中できるようになりたい。」
と思っているなら、
新しい方法を探す前に、
一度、
周りを見てみてください。
今の自分の時間に、
何が入り込んでいるでしょうか。
スマホでしょうか。
通知でしょうか。
メールでしょうか。
SNSでしょうか。
それとも、
やらなくてもいい予定や、
「今やらなければ」という思い込みでしょうか。
全部を変える必要はありません。
一つだけでいい。
それを、
少し遠ざけてみる。
そして、
目の前の一つに戻る。
その小さな引き算が、
あなたの集中する時間を、
守ってくれます。
集中できる環境は、
誰かが用意してくれるものではありません。
自分にとって必要のないものを、一つずつ減らしながら、自分でつくっていくものです。
今日、
20分でもいいので、
一つだけ集中する時間を作ってみてください。
その前に、
集中を邪魔しそうなものを、
一つだけ外してみる。
スマホを遠ざける。
通知を切る。
メールを閉じる。
机を少し片付ける。
そして、
「今はこれだけ。」
と決める。
それで十分です。
集中するために、
何かを増やさなくていい。
まずは、
一つ減らす。
そして、
大切な一つへ戻る。
その繰り返しが、
少しずつ、
自分の時間を取り戻していきます。
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